2023年10月定期を終えて

いやいや、トラさんTeamが
CSでも「アレ」してしまったから、
きっと世間は大混乱、異常気象連発で
昨日は絶対真夏日になる!
と思っていたら、なんと、
「平年並み」の10月の「秋」の気候、
しかも底抜けの青空だったので、
「これがかえって「異常」というものか?」
と思った昨日でしたが、
皆様いかがお過ごしでしょうか。

いや、ホント。
昨日は時代祭、ってのがありまして。
でもこの時代祭、時期が時期なだけに
結構「雨」「台風」に見舞われて中止になる、
ってことが他のお祭り(蒼・祇園)に比べて
多い、ってイメージなんですが。

昨日は滞りなく、快晴のもと
見事な時代行列が練り歩いた、とのこと。

いやー、よかったよかった。
見に行けるものなら見に行きたかったなぁ・・・

というのが。
昨日、とうとう、俺のいる あまおけ の
本番だったんですよね。

ということで。
早速出来映えなどなど、備忘しときます。

まず・その前に。
実は今回どういう理由かはわからないけれど
(結局わかったけれど)、笛吹き人生で
初めて,と言って良いくらいのスランプになりまして。
笛がロクに吹けない、と言っても言いすぎでは無い程
自分でも腹が立つほど、酷い状態に。
まあ、毎日基礎練をしていない、毎週ですら
ロクに練習していないから、とうとうそのツケが出た
のでしょうが。

これが、夏(と言っても今は夏が長いか)・・・送り火
あたりから顕著になってきて、もうオケ中からめちゃ白眼視。
そりゃ、今回ブラームスだったし。
今までのオケ人生を考えると、ブラームスとベートーヴェンは
いつもだれかに取られたり譲ったり、だったので。
そろそろ我が儘言わせてよ、ということで
「俺、やるやる、やりたいいいい!!!!」と言って
手に入れたポジションなだけに、なおのこと周囲の白眼視は
より「真っ白」に・・・

で、なんでそこまで酷くなったのかが分かったのが
今月冒頭。
そこから気持ちは突貫工事で(だったら毎日練習しろ!)、
なんとか本番には、50%あたりまでは押し戻せたか、と。

やっぱりブラームスには縁がないのかな。
2番を強引にやらせてもらった時も(いつも強引かい?)
結局新コロのせいで「無観客演奏会」という、
一つの悪い冗談みたいな場での演奏だったし・・・

でも、信頼している弟分から「いや、単純によかったっすよ。
前回よりももっとよかったんじゃないですか?」と
嬉しい一言。

団体のイインチョなんてのやってると。
普通にやって当たり前、誰1人として「お疲れさま」
なんて言ってくれないし。
ワンミスしただけで、もう袋だたき。
なんて組織なんだっ?!

そんな、充分に落ち込んだ中での本番とあいなりました。

(1) リスト/レ・プレリュード
そのスランプが顕著に悪影響を出してしまったのがこれ。
実は本当は上手くて若い子が吹くはずだったのが、
練習期間途中にどうしても退団せざるを得ない状況に
なってしまって(号泣)。
で、色々考えて、自分がやるしかないな、と思って
1stに座ったはいいけれど。
(ここでは書けない色々な理由があって、やむなく座ったんだけどなー。
批判したい人にはそんなの関係ないんだろうなあ。)
ちょうどその頃スランプが顕著になってしまって。
でも諸々考えたら最善解はこれしかなくって。

でだ。
問題なのは一番最初。弦のピッチカートから始まるのですが、
指揮者センセのイメージは「極力静かに。何も無いところから
うっすらと、うすーく物事が始まる」と。
で、極力「p」なのか?と思って吹いたらすぐ止めて
「だめだめ、あなた、そんなデカイ音じゃだめ。
弦が折角静かに作っているのに、ぶち壊し」
って、え~?
もう充分静かにしてるつもりが・・・
で、何度もダメ出しくらって、もうすでにボコボコ。
2nd、3rdが支えてくれての1st、と思ってるのが
日頃のオイラなんですが。
ここはもうどうしようもなかったのかな。
日頃のレッスンでは「そんなに「p」にするの?」と驚かれたくらい。
で、すでにモードは猛烈自己嫌悪。

本番も、直前のステージリハーサルでは上手く行かず、
どうしよう?ってずっと思ってたのに。
弟@オケはノーテンキに「いや~、うたさん、プレッシャーでしょうが、
がんばりましょうね」と。
そら、あんたは極上品だし信頼性も抜群で、
オケの大人気者だから、俺みたいなみそっかすの気持ちなんぞ
わからんだろー?!と、意味の無い八つ当たり。

でも本番は・・・「!」
50%ってことは成功するか、失敗するか。
で、ステージリハーサルで失敗したおかげ?で。本番はなんとか
ギリギリセーフだったかな。

てなもんで、前半の静かな中での木管アンサンブルをリードする
1stFl、としては、最低限の・赤点すれすれのレベルだったか、
と自画自賛してしまいますが、それさえ通り抜けたら
あとは普通に演奏できましたねぇ。

で、曲全体も、「わざとらしさ」が綺麗に抜けて
実は「本番が一番よかったんじゃね?」なパターン。

ホント、無事に終わってよかったっすー。

(2) ボロディン/交響曲第2番
で、次はこれ。
正直言って聞いたことも無い知らない曲でした。
で、オイラは降り番。
なんだけど、本来2ndの彼が「どうしても」仕事の都合で
指揮者練習の60%がお休みになってしまう、という惨劇が・・・
いつも良くしてくれてる彼だし、人員も8月で1人急に辞めちゃったし・・・
なので、結局オイラにお鉢が回ってきた次第。

なんか、一部には「うたさんのやりたい放題やん?
あれで誰も文句言わないの?」という「聞こえるように」陰口をたたかれて
いましたが。
だって、他に人が(文字通り)居なかったんだもん。

本番は、それよりも次の・自分のメインイベントのブラ3のことで
頭がいっぱいで本番はちゃんと聞けていなかったのですが。

これに乗っていた弦のカミさんによると、
「めっちゃコワかった」とのこと。
聞けば、我がFlパートが「すっぽり」抜ける、という
事件が発生したらしい・・・
それも後で聞けば、「彼」がトリガーを引いたらしい・・・

おーい。そりゃ「入れ物」も男前で人柄もいいし、
俺とは違ってみんなの人望があるし、と言って
「あっはっは。まちがえてしまいましたー」
って笑ってる場合じゃないってばさ。
本番後の自宅反省会ではしっかり絞られました、とさ。(笑)

曲そのものは、最初は全然(体に)入って
来なかったんですが。
重ねて代奏するにつれ、
ちょうどTVドラマ「VIVANT」をやってるのもあって、
「あぁ、きっとモンゴルの大平原に経てばこういう音が
聞こえるんだろうな」という、案外アジアの大地のメロディアスな
曲なんだな、と妙に感動してみたり。

でも、すっぽり抜けちゃ駄目っしょ・・・おーい。

(3) ブラームス/交響曲第3番
で。オイラの中でもメインイベントのブラ3。
今まで目の前をどれだけのベートーヴェンとブラームスが過ぎていったか。
よくぞ我ながら我慢してたな、と思っていたけれど。
そろそろ限界。やらせて、の気持ちは土下座状態で臨んだ本番。
それがまぁ、よりによって大スランプと重なるなんて。
ホント我が身を呪うしか。
というか、基礎練全然やってない自分が猛烈に悪いんだけどね。

この曲、ブラームスのシンフォニーの中で一番難しい、
と言われていますが。
やってみて、よーくわかりました。
第1楽章なんて、気を抜いたらすぐ迷子。
1小節6拍だと「123/456」とカウントするところ、
きっと、こいつは性悪に違いない、
フレーズを考えると「612/345」で寄せ木細工のように
構築された楽曲。
でも指揮者は「123/456」とカウントで指揮をする・・・

でもある日、ゲストトレーナーさんにキッパリ言われました。
「指揮者の打点探すからあかんのとちゃうん?
体全体で音楽示すタイプの指揮者さんだから、
そのまんま、みたまんまを演奏すりゃ、それで
スッキリするはずやで」とのお言葉。

実は俺、このゲストトレーナーさんの隠れファンだったり。
(だって、毎回の指摘があまりにも「図星」すぎるんだもん。)

で、それを言われた後に、そのアドバイスを頭に入れて
練習にのぞむと、なんとスッキリしたことよ。
大スランプにかこつけて、俺がトリガー引いたわけではない場所で
アンサンブルがグシャ、ってなっても、全部俺のせい。
まぁ、1stFl、ってそういう立ち位置だけどね。
だからステージリハーサルまではもう必死のパッチ。

でも本番はただただ純朴に指揮を「感じる」だけで、
ものすごく充実した舞台となりました。

やっぱり経歴の深い持ち主のセンセさま。
知り合いの批評によると、前回に比べて
特に弦の音がすごくまろやかになったけれど、
あれはやっぱり特殊な練習でもしたんですか?って。

いやいや。ただただ普通にセンセ様の仰る通りに
演奏したら、勝手にそうなった、という
「良い指揮者」あるある、だったわけで。

演奏の方は、まだ自分としては折角のブラ3だったのに
傷だらけで後悔は残るけれど。
ま、それも自業自得?縁が無い、ってことなのかな。
それでも「ブラームス、吹いたぜ!」な充足感は
1人静かにかみしめさせて頂きました。


そんなこんなで、快晴のもと、建屋にこもって演奏会。
来ていただいた皆様には「芸術の秋」を堪能・・・・
してくださったならありがたい限り。
とにかく、「真夏日」にならなくてよかったよー。

で、最後の我が儘。
オイラ、イインチョとして目一杯やったんだからさー。
せめてだれか、一言だけで良いから、
直接・心から「お疲れさま」って言葉ほしかったなー。
MLなどで済ませるんじゃなくって。
(なんか、もののついでに言われたっぽく聞こえてしまう、
ヒネクレた俺。)

さて、これで就任7年目も終了。
あともうちょっとかな。

やりたいことの半分も出来ていないのは
忸怩たる思いだけど。
なにかをやった、という達成感、そろそろ欲しいなぁ。
って、この団体でそれを望むのは無理、かな(w)。

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