ブラームスはお好き?

さすがに10月も真ん中あたりとなると
ようやく「9月並み」の感じになってきたと思う今日この頃、
皆様いかがお過ごしでしょうか。

まあ、最近の9月といえば日中は暑いけれど、
朝晩の冷え込みを感じ始める・・・・
もっと昔だと、9月はめちゃ過ごしやすくて、
10月中頃になると、もうすぐ冬ね、という
空気感があったのですが・・・

ホント、この国はもうすぐ「二季」になって
しまうんじゃないのかな。

秋といえば、やっぱり「食べるの」が一番楽しいのに。
(だからデブるんだって。)
その秋とか、爽やかな芽吹きの春とか、が
ほんの1ヶ月程度でオシマイ、なんてことになると
もうやってられんですわな。

温暖化、どうにかならんのかなー。

そんなこんなを思いながら、今日は・・・
今日は何を着ていこう、冷房がかかったら、
いや、雨が降ったら、いや、晴れて暑くなったら・・・
と迷いに迷って出動した、オケ練のお話(備忘)を。

いやいや。やっぱり大物だわ。センセ様。
あとで様子を見ていたトレーナーの先生に言われたけれど、
「あの棒はもう音楽通りに指揮してるんだから、
打点なんて探さず、振る通りに演奏すりゃええんちゃうん?」
といわれて、目からうろこがもうボロボロ。

そうなんですよねー。
当団、後期高齢者や前期高齢者が幅をきかせて
「なにはともあれ、縦の線をピシッとそろえることこそが
音楽にとって最重要なことなのぢゃ」と。

今までも先生方から「縦の線をあわせるだけで楽しい?」
って揶揄されている、ってのに。

ホント、楽しく「音楽」したいよねぇ。
戦時中の軍楽隊じゃないんだからさー。

そう考えると、今回5ヶ月だけ、ってのは
失敗だったなぁ、と。
せめてもう1ヶ月、指揮者センセの音楽と
その「講義」(実演)を目一杯体感したかったな。

ということで。
昨日は本番一週間前の練習だったわけですが。

うーむ。

まずブラームス。ハッキリ言って時間切れ、な部分も。
でも第1楽章の、なんと細密に組み立てられた構造物よ。
まるで寄せ木細工のように、複雑に入り組んだ要素・
アイテムが完全に嵌まって、初めて「美」となる・・・

ホント、これ、第2番を書いた後、一気に書き上げた、
ってマジ、そうなの?
こんな複雑な入れ子構造みたいな楽曲をあっという間に
書き上げる・・・だったら、交響曲の1番はなんで
40年もかかったんだろ。
「わーいわーい、1番ようやく書けて、2番も当たったし、
気分いいから、一気に3番書こうっと!」ってノリで
さらりと書けるような曲とちゃいますって。

指揮者センセ様も仰ってたけれど。
「大変美しい。でも大変難しい。だからプロオケは
ライブでめったにこう言う曲をやらないの。」という
説明、ホント今になって分かります。

これ、第1楽章の冒頭50小節で、そのオケの全てが
分かってしまう、という嫌らしい構造。
レッスンに来て下さる先生方も皆さん「だから
プロはばれるのがイヤでやらないんだろうな。」と。

じゃ、なんでそんな曲にしたんだ?って・・・

実はこの曲、提案したの、オイラだったりします。
だってね。だってね。
指揮者センセと初めてお目にかかったとき
「ブラ3なんて、どう?すごく難しいけれど、
すごくやりがいはあるよ。練習期間は5ヶ月?
ちょっと短いかな?でもちょうど良いくらいのはず。
おたくのオケにとって、ちょうど良いくらいのはず。」

とまぁ、やりたいオーラ満載でお話されて・・・

でも実際選曲が始まると、だれもブラ3は提案していない、
でもセンセはやりたがってるっぽい・・・
だったらオイラが代わりに・・・
でも、難しいし、初期段階で脱落するよね、
と思っていたら・・・・・

だー。ありゃー。
残ってしまった・・・決まってしまった・・・・

そりゃ、今年に入って日々本当に衰える自分の腕を考えると
俺に吹けるのか?資格あるのか?といわれたら
「ゴメン」としか言えないけれど。

俺より年上のオッサンがいつも「持って行ってた」からなぁ。
だから人生最後のチャンス、と思って「ぜひやらせて下さい」と。

でもへたっぴだから周りからすごく白い目で見られてるのは
わかってるんだけどさー。

ブラームス。これだけオケ活動していて
全然ご縁のないままオケ活動を終えて良いのか?
終活に必要なんとちゃうか?と自分ではずーっと思っていたので。
周りがどう言おうが、ぜひやらせて下さい、と
もう心は土下座状態。

* 所属オケでブラームス、1番は3回やって、うち2回出てどっちも2nd
2番はやっぱり3回やって、3回目は「ぜひやらせて」とお願いして、
「無観客演奏会」で1stやって。(やったことになるのか?)
3番・・・これも3回かな。で、前2回は全然タッチできず。なので
今回土下座状態。
4番・・・これは4回かな。でも4回とも出番なし。

そう、オイラは「色物担当」ということで、
全然ブラームスにはご縁がなかったんですよねー。

遠回りになったけれど、結局自分でやりたい、と投票したら
それが当選して、周りの白い目におびえつつも(小動物)
なんとか1stやらせていただいて(ホント「いただいて」ですわ)、
もう四苦八苦の日々。

本番当日は、なんとか「やったー!うれしー!」って結末になれば
いいんだけれどね。
ただ、居座る高齢者ズの「上からの俺様目線」ってのが
どうにも息苦しい、ってのが正直なところではありますが。
(なんで演奏しながら他人のあら探しばっかりするんだろね?
自分だってへごへごじゃないよ。)
周囲の空気等々を判断して、
もう吹っ切りました。

自分さえ良けりゃ、それでよし、という、
オケでは一番迷惑な態度で本番のぞむことにしよう。
でないと、折角のチャンス、楽しくないもんね。

それに今回の偉大なセンセ様からすれば、
木管なんて、いくらいがみ合っても所詮は「どんぐり」。
それに気が付いた途端、ふと気が楽になったり。

そんなこんな、で、
来週、周囲の白眼視の中、ブラームスやります。
どうか、無事故無違反で無事終わりますように。
そして、もうちょっと、夢見させてもらえますように。

それにしても、今回のセンセが5ヶ月ってのは、
俺としたことが・・・
もっとベンキョしたかったな。このセンセで。



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